カネスエ上ノ町店(愛知県春日井市)2026年9月24日午前7時オープン。1円戦争の思い出

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・9/24カネスエ上ノ町店(愛知県春日井市)

店舗HP 
愛知県春日井市春日井上ノ町字上ノ町11-2
営業時間 7:00~21:00
ニュースリリース 

カネスエ106店目(フェルナ・旬楽膳を含む)。

B&Dドラッグストア春日井上ノ町店跡(2025/05/31閉店)に出店。

カネスエの企業概要と特徴

株式会社カネスエは、愛知県一宮市に本社を置く食品チェーンストア。愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、そして滋賀県に出店。

 同社の経営における最大の特徴は、「製造物流の内製化」と「ローコストオペレーション(効率的な店舗運営)」。

自社センターの保有

青果・精肉・鮮魚・惣菜の「加工センター」および「物流センター」を自社運営。

仕入れから加工、配送までを一貫して管理する機能を備えることで、中間コストを抑える仕組みを構築。

また、スーパーマーケットだけでなく、小売業の主要収益源とになっている「物流協力費」の獲得も自社物流のメリットです。

シンプルな売場展開店舗では商品を段ボールのまま陳列する方式(ケース販売形式)の導入や、過度な装飾を省くことで、品出しなどの人件費を抑制。

そのかわり、客からは「アレがない、コレも入れろ」とか店単位では対応しきれない要望が店のレジ担当や荷出し要員に殺到しています(この部分想像)。

現金支払いに特化した割引制度

「カネスエファンクラブ」という会員制度があり、入会金・年会費を支払って加入すると、現金決済時に食料品や雑貨(一部対象外商品あり)が毎日3%相当額割引される仕組みを採用しています。これにより、クレジットカード等の決済手数料を抑えつつ顧客を固定化。

クレジットカードを使えるレジレーンも設置。

店舗ブランド別の特徴

 カネスエは、顧客の目的やニーズに合わせて主に3つの店舗ブランドを使い分けて展開。

ブランド別の店舗の特徴

カネスエ(Kanesue)

カネスエ内では比較的大型タイプのスーパーマーケットで豊富な品揃えと低価格を両立させた同社の主力ブランド。大型駐車場を備え、まとめ買い需要に対応。生鮮の品揃えは少なく、かなり物足りないが、若い人たちだけでなく、年配者からも支持されている。

フェルナ(Felna)

 小型スーパーマーケット 「近くて便利、さっと買える」を掲げたカネスエ内では小規模な店舗。滞在時間を短くする「ショートタイムショッピング」を意識した売場配置が特徴で、近年出店数を増やしている。

よくまあ、ここまで割り切って品揃えをカットできるなと思うが、若い人はあまり気にしていない様子で、低価格品を中心に人気があります。

旬楽膳(しゅんらくぜん)

 ナチュラルフードストア 有機食品や自然派志向の商品、添加物を抑えた食品を専門に扱う独自のブランド。一般的な価格訴求型の店舗とは一線を画し、健康志向の需要に対応。他のオーガニック系スーパーと同様に、普通の商品も販売しているので、買い物時は商品の表示をしっかり確認して購入することにしています。

沿革と歩み

カネスエの起源は明治時代に遡るが、現代のスーパーマーケットとしての基盤は戦後から。

1951年: 愛知県一宮市で「株式会社カネスエ岩部商店」を設立。

1960年代: 創業者がアメリカのスーパーマーケットを視察したことをきっかけに、いち早くレジスターの導入やセルフサービス方式を採用。当時の小売業界において、店舗面積当たりの売上高で高い実績を残した記録あり。

2010年代以降: 小型店「フェルナ」の多店舗展開を開始。また、愛知県外(岐阜・三重)への出店を本格化させ、2021年には大津市に「大津レイクサイドガーデン店」を出店して滋賀県へ初進出。

2026年: 新たなブランドイメージ(新CI)の導入を発表し、看板や店舗デザインのリブランディングを実施。

近年の業績

 カネスエは非上場企業であるため詳細な財務諸表の全容は公開されていない。民間の信用調査機関や公表されている決算広告によると、近年の売上高は着実に拡大傾向。

売上規模: 近年のグループ売上高は1,930億円規模に達していると推計されています。(TMGP2024年調査ではカネスエ商事 990億円でしたが、急に1930億円に急進)

成長の背景: 物価高騰に伴う消費者の生活防衛意識が高まる中、自社センター活用による低価格路線と、地域に密着したドミナント(特定地域への集中出店)戦略が功を奏し、安定した業績を維持。

カネスエとアオキスーパーの「1円戦争」の概要

 愛知県一宮市において、2008年初頭に株式会社カネスエと株式会社アオキスーパーとの間で激しい激化を見せた局地的な価格競争は、当時の業界内やメディアで「1円戦争」と報じられた。

食彩品館記事

・2009/06/21カネスエとアオキスーパーの1円セールについて思うこと。各店の1円レシート。大根、キャベツ、レタス、もやし、キュウリ、うどん、そば1円。豆腐は5円

2008/12/231円販売終了について

発生の背景と経緯

 当時、愛知県一宮市に本拠を置くカネスエの地盤(カネスエ宮西店など)に対し、名古屋市や中京圏に強みを持つアオキスーパーが一宮市内に「アオキスーパー一宮店」を出店し、競合関係が強まりました。

双方の店舗が近隣に位置していたことから、顧客の獲得を巡る価格対応が段階的にエスカレート。「社長が店舗に寝泊まりして陣頭指揮をとった」という噂が・・・。

具体的な販売手法

 この競争における最大の特徴は、一定金額以上の購入を条件とした特定の品目の極端な値下げ販売。 報道や自身の買い物体験では、当時の具体的な仕組みは以下の通り。

販売条件: 店内で合計1,000円(税込)以上の買い物をした顧客を対象とする制限付きの販売。

対象品目: レタス、大根、キャベツ、キュウリなどの主要な生鮮野菜。

販売価格: 対象の商品を「1品1円」で提供。

 競合店舗が特定の野菜を値下げしたことに対し、もう一方がさらに価格を追随・引き下げた結果、最終的に最低価格である1円に達した。

当時、同業他社からは「商品の価値を著しく損なう、景品(おまけ)のような状態になっている」との懸念が示された。

流通構造における意味合い

 この事象は、単なる通常の安売り(特売)の範疇を超え、仕入れ原価を大幅に割り込む形で価格設定が行われた事例。

目的

周辺他店への顧客流出を防ぎ、自店への来店動機(客数および客単価の維持)を最優先した局地的な対抗策。

結果と影響

短期的には対象店舗の客数を押し上げる要因となったものの、生鮮食料品の適正な市場価格を歪める行為として、のちの類似事例(2017年に犬山市で発生したカネスエとヨシヅヤ・ワイストアとの間の野菜1円販売など)においては、公正取引委員会による独占禁止法(不当廉売の疑い)に基づく調査や警告へと発展する契機となる、先駆的な事例となりました。

2017年 犬山市における不当廉売事案の具体的な経緯

 2017年9月21日、公正取引委員会は、株式会社カネスエ商事および株式会社ワイストアの2社に対し、独占禁止法第19条(同法第2条第9項第3号「不当廉売」)の規定に違反するおそれがある行為を行っていたとして「警告」を行った。

公取委の公式発表によるタイムラインと違反内容

1. 競争激化の契機

 もともと愛知県犬山市にはカネスエの「カネスエ五郎丸店」が営業していた。そこへ、2017年4月26日、ヨシヅヤグループの小売業者であるワイストアが「ワイストア犬山店」を新規開店したことが発端。

2. 対象品目と価格の推移

 新規出店を契機に、消費者の購買頻度が高い主力野菜の価格引き下げ競争が対抗して順次行われた。

対象となった品目: キャベツ、ほうれん草、もやし、きゅうり、大根、レタス、小松菜(小松菜はカネスエのみ)

「1円」での販売期間: 2017年5月11日から5月18日までの期間、両店舗において上記野菜が「1円」で販売された(カネスエ五郎丸店ではきゅうりを3本3円で販売した実績も含)。

公正取引委員会の介入と終結

調査開始円販売が継続していた 2017年5月18日 に、公取委が本件についての調査を開始。

行為の取りやめ: 調査が開始された翌日の 5月19日以降、両店舗ともに販売価格を順次引き上げ、1円での販売を取りやめた。

公取委が「違反のおそれ」と判断した基準

 公取委は、この2社による1円販売行為が「商品の供給に要する費用(仕入れ原価や販売経費)を著しく下回る対価で継続して供給したもの」とし、これにより周辺地域に所在する他の野菜販売業者(一般の八百屋や他のスーパーマーケットなど)の事業活動を困難にさせるおそれを生じさせた疑いがあると認定。

すでに1円販売自体は取りやめられていたため、法的拘束力のある排除措置命令ではなく、今後の再発防止を求める「警告」という行政処分が下された。

売上高1,000億円と100店超えで見える景色

「(商勢圏拡大を目指すスーパーマーケット企業において)売上高1,000億円と100店体制を超えれば違う景色が見える」ということを某大手スーパーマーケット企業の社長との対面懇話会(2006年)で田中流通総合企画田中健一CEOがお伺いした話。その企業はその後、あっという間に1,000億円を突破して今や日本を代表する経営優良スーパーとなった。
カネスエ社は決算未公開なので正式な売上高は不明。就職サイトやグーグルAIでは1,930億円(グループ売上高)というデータが紹介されているが、公式カネスエ社HPの沿革では2019年に「売上高1000億円突破」と紹介されていることから推察して、1,930億円(2026年発表)という売上高もあながち間違いとは言い切れないが、そうなると1店当たりの売上高を単純に計算すると20億円弱となり、小型店が多いということもあり、スーパーマーケット自体の純粋売上高ではないように思われる。
店舗数の方は2025年に100店舗を超えたということなので、店舗売上高は1,000億円を超えていると思われる。

 カネスエ社が“オーケーストア”モデリングスタイルに変更した2007年を境に激変した既存店売上高。その後の小型店(フェルナ)出店攻勢。
ローカルチェーン(1つの商勢圏に二桁出店)からリージョナルチェーン(2つ以上の商勢圏)、そして全国展開(ナショナルチェーン)と拡大できるかは今後の楽しみ。

売上高ランキング(スーパーマーケットと小売業全体)

◆カネスエ社の記事(フェルナ除く)

★は訪問記

★・2008/11/05カネスエ五郎丸店訪問記

★・2008/12/23カネスエ 「1円販売終了について」

★・2009/06/21カネスエとアオキスーパーの1円セール

★・2009/08/13カネスエ西春店改装訪問記

★・2009/09/09旬楽膳(カネスエ)一宮八幡店訪問記

★・2009/09/11カネスエ竹の山店訪問記

★・2009/11/22カネスエ八剱店改装オープン

★・2010/03/31カネスエ国府宮店改装訪問記

★・2011/01/18カネスエ美濃店がオークワ社に対抗

★・2011/07/22カネスエ北方店オープン訪問(岐阜県)

★・2011/11/14カネスエ大口店オープン訪問記そのⅠ

★・2011/11/16カネスエ大口店オープン訪問記そのⅡ

★・2011/12/12カネスエ浅田店(愛知県)訪問記

★・2011/11/29カネスエ大口店再訪問(愛知県)

★・2011/12/05旬楽膳名古屋地アミ店(カネスエ)

★・2012/01/26旬楽膳日進店ダイニング

★・2012/01/30旬楽膳日進店その2​

★・2012/02/13カネスエ長久手店オープン訪問記

★・2012/11/27カネスエ美濃店訪問記

★・2013/04/29カネスエ徳重店 オープン訪問記

2015/09/21カネスエ平和店(愛知県稲沢市)2

★・2015/10/19カネスエ平和店(稲沢市)訪問記3

2017/05/10カネスエみなと砂美店(名古屋市)

2017/06/14カネスエではタバコを販売しない

2018/06/14旬楽膳滝ノ水店(名古屋市)

2019/02/28カネスエ木場店(名古屋市)

2019/05/20カネスエ薬師店(岐阜県)

2019/08/07カネスエ養老店(岐阜県)

2019/08/29カネスエ岐南店(岐阜県)

★・2019/12/11柿ピーシリーズ

2019/12/12カネスエ笠松店(岐阜県)

2019/12/17カネスエ阿久比店(知多郡)

2020/02/14カネスエ恵那店(岐阜県)

2020/06/02カネスエ鶉店(岐阜市)

2020/11/14カネスエ小牧清水屋店

2021/03/01カネスエ三郷店尾張旭店

2021/04/17旬楽膳石川橋店(名古屋市)

2021/09/12カネスエ八幡ケーヨーデイツー店

2021/09/13カネスエ西幡豆店(愛知県)

2021/11/29カネスエ江南西店(愛知県)

2022/04/15カネスエ碧南幸町店(愛知県)

2022/07/31カネスエザザシティ浜松店

2022/09/02カネスエ豊橋中浜店

2022/11/10カネスエ関小瀬店(岐阜県)

2023/01/05カネスエ津島愛宕店(愛知県)

2023/02/24カネスエ中井田店(三郷駅南)

2023/05/19カネスエ浜松ベル21店(静岡県)

2023/06/01カネスエ幸田店(愛知県)

2023/07/17カネスエ蔵子店(愛知県豊川市)

2023/11/13カネスエ芥見店(岐阜市)

2024/03/08カネスエ守山店(滋賀県)

2024/05/12カネスエ各務原鵜沼店

2024/08/31カネスエ浜松中郡店

2024/09/16カネスエ応時店(小牧市)

2024/09/16カネスエ大津レイクサイドガーデン店

2024/09/20カネスエ東郷店(愛知県)

2024/11/11カネスエプラティ多治見店

2025/05/01カネスエ江南高屋(江南東店)

2025/11/15カネスエ田県店(愛知県小牧市)

2026/01/11カネスエ滝子店(名古屋市)

2026/02/22カネスエ中津川店(岐阜県)

2026/02/22カネスエ浜松中郡店(静岡県)

2026/05/13カネスエ田縣店(愛知県小牧市)

2026/06/06カネスエ馬淵店(滋賀県近江八幡市)

・206/09/23カネスエ上ノ町店(愛知県春日井市)

フェルナ(カネスエ)に関する記事

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・25号店フェルナ一の草店(半田市)(11/28

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・2017年4月フェルナ六軒町店(碧南市)(記事10/27)

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・2017年11月フェルナ姥子山店(名古屋市)(記事10/27)

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・2019年夏フェルナ沢渡店(高浜市)(記事5/19)

・2020/10/02フェルナ西中山店(10/2)

・2021/11/フェルナ安城和泉町店(9/13)

・2021/10/15フェルナ沢渡店(10/15)

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この記事を書いた人

食品調達部門統括、店舗運営部門統括、商品戦略本部長を歴任し、現在に至る(定年退職)。調理師、食肉技師、有機栽培行程管理士教育受講、法学士。

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